みんな今日も地獄を生きよう

妻、息子、猫3匹と暮らすブラック企業戦闘員の提供でお送りします

長男について

息子は我が父と風呂に入るのが大好きです。父は私を含む自分の息子達の運動会にすら参加することはなかった人ですが、孫はすこぶる可愛がります。別に恨みなどないのですが、孫を可愛がる父の姿を見て母は「自分の子ども以上に可愛がる」と毎回毎回嫌味を言っています。そう言われないようになりたいものです。

 


父が百均から買ってきた風呂用のおもちゃで遊んでいる姿を見ると奇怪に思ってしまうものですが、年金生活をする中で良い刺激になれば幸です。お陰様で、風呂の時間が恐ろしく長くなりました。普段は10分もしないうちに風呂からあげる父ですが、孫と一緒に入る日曜日は30分以上の長風呂をします。息子がのぼせないか心配ですが、風呂上がりの息子は満面の笑みです。

 


こうした姿を見ると、前回見た兄の息子達のことを思い浮かべます。父は兄の息子に会うために、何かと口実をつけて会いに行っていました。しかし、兄が事故に遭ってしまい、さらに嫁と離婚し、息子達に会えなくなってしまいました。もう1年以上経ちます。その中で息子が産まれ、ほぼ毎週会いにくるわけですから可愛くて仕方がない気持ちも分からなくありません。

 


私自身、兄と最後に会ったのは10年以上前だと思います。年の差が10以上離れているので、大人になってから会う機会はありませんでした。私が大学生の頃に兄の元嫁と会ったことがあります、すごく丁寧な話し方をするくらいの印象でした。私の住んでいたボロアパートで兄の息子がうんちをした記憶もあります。

 


今は兄の息子は小学校高学年ですが、父親が意識不明な状態で何を思っているのでしょうか。兄の話は元嫁から聞いているのですが、いわゆるイクメンらしく、息子達を可愛がっていたようです。兄嫁が離婚して自分の親元に一時期帰ったらしいのですが、息子達は全く嫁の親に懐かず、元嫁は親元から離れたという話を彼女から聞きました。なんだかなあと思う次第です。

 


元嫁と兄の関係が全く上手くいってなかったのかと思うとそうでもないのが不思議です。定期的に会っていたらしく、意識不明の兄と離婚はしているのですが、それでも直接介護しているわけではないにせよ、兄の面倒はみてくれています。

 


不思議なものです。元嫁の言い分では兄のためを思って離婚したと言っていますが、なんとなく分かるような気がしないでもないですが、情報が少なすぎるので判断に困ります。通常では考えられないことが起こっているわけですから。何か悪意があれば分かりやすいのですが、善かれと思ってやっていることなので、なかなか大変です。

 


ちゃんと話す機会があれば兄と兄嫁の世界観が分かるのですが、ご時世でそんな機会が取れないのが現状です。私にも家族がいますし、仕事も大変で鬱ブログを書いているわけです。

 


今思うと、兄との思い出を考えるに、確かに兄は私の面倒をみていたような気がします。親の話では、私が赤ちゃんの頃に兄は高校生でおしめを取り替えていたそうです。小学生の頃になると兄が実家にいた時期があり、よく遊んでもらった記憶があります。意識不明の兄は長男で、私は三男ですが、次男もよく兄と遊んでいたそうです。色々なゲームをしていた記憶があります。面倒見が良かったと今にして思います。

 


私は小さい頃は次男とあまり仲が良くなかったのですが、大学生の頃に次男と一緒に住むようになり、そこから今でもずっと次男と連絡を取るようになりました。毎日頻繁に連絡を取るわけでもないですが、たまに電話やLINEで連絡を取り合います。県外に住んでいるので長男同様もう何年も会っていませんが、それでも長男よりは連絡を取っています。

 


今このブログを書いて思うのは、長男の顔や声は頭の中で思い出すのですが、もうずっと会っていないのだなとしみじみ感じます。事故が起こった時がちょうどコロナが騒がれてた時なので会うにも会えないですし、仮に兄のところへ行ったとしても直接目にすることは出来なったでしょう。親が行きましたが、直接目にすることは無かったそうです。私の妻もコロナの時期に出産をしましたが、直接会えたのはほんの数分、息子の産まれた瞬間に立ち会うことはもちろんなく、産まれたての息子を見れたのもほんの数分でした。

 


元嫁から兄が息子達の声を聞くと身体が反応するとの話を聞いたことがあります。真偽は定かではないのですが、こういう話を聞くと兄の息子達は何を思っているのか、元嫁はどうしていくのか気になったりはします。

 


小学生の息子達は自分の父親が意識不明で、さらに離婚して離れ離れになったり、元嫁の実家から出て元嫁とどこかで共に暮らしているわけです。兄がDV夫だったら話は単純なのですが、そうでもないようなのです。元嫁はなんせ兄のことをずっと面倒を見るといってますし、兄は奇跡の人なのできっと回復するなど言ってますから。

 


なぜ離婚したのか深く突っ込みたくなる気持ちもありましたが、私は聞かないことにしました。聞いたところで兄が良くなるわけでもないですし、そんなこと聞いて欲しいとも元嫁は思っていないでしょう。聞けば答えてくれそうですが、この状況下だとむしろそっと見守るくらいしか私には出来ないです。県外から意識不明の兄を連れてきて面倒を診ることは私には現実的に不可能です。年金暮らしの親も同様です。むしろ数年もすれば80の壁を越えるわけですから。

 


脳みそがぐちゃぐちゃで意識不明な兄です。高い可能性で私の親よりも早く亡くなるかもしれません。幼い頃に一緒に遊んだ兄と大人になって一緒に酒を飲んだのは一回しかないです。別居していた事を知っていたら(というか兄が親に内緒で離婚していたわけですが)連絡を取ったのにとも思うわけです。動画はもちろん、声の記録も無いです。ビデオカメラに記録するという習慣が我が家にはなかったのです。

 


このブログを書いていて思い出したのは、確か私が小学生の頃です。ポケモンカードが流行っていたのですが、私がズルをして使い終わったカード(遊戯王で言う墓地です)から「きずぐすり」(たしかHP20回復)を3回抜いたことがありました。捨て牌から抜いたのです。何かおかしいと思った兄が私のカードおよび捨てを確認したのですが、何ごともなかった様にゲームが進みました。

 


子どもの私は勝ちたいという思いからズルをしたクソガキな訳ですが、今思うとこんなアホでも分かる不正が大学院生だった兄が分からない訳ないです。私の気持ちを察して見逃してくれたのでしょう。今でも兄の表情を覚えているのですが、「こいつ、カードを抜いたな」と分かっていた表情でした。私が同じ事をやられたら絶対に詰めますが、乳飲み子から私の面倒をみた兄です。寛容でした。

 


この話をいつかはしたく、今でも鮮明に覚えている話で兄は覚えていないかもですが、このような状況になってしまい、とうとう直接言えなくなってしまいました。「もう会って話すことはないのか」と思うと悲しいです。次に会う頃はもうと考えると、なぜもっと交流しなかったのだろうかとも思います。ただ、あの時に兄と連絡を取ろうと考えられたどうか考えても無意味なことなのです。

 


次に会って会話できる時はもはや現世では不可能かもしれません。回復した姿を見てみたいです。私がどうこうしたところでどうしようもないのですが。この辺で終わりにします。